main_4722.JPG天草陶磁器
天草陶磁器 洋々窯
小松野 洋介-上天草市-
1966年熊本県上天草市生まれ。1991年から熊本県本渡市(現天草市)の丸尾焼、1998年から陶象(陶芸材料店)で焼物や原料の技術と知識を習得。2000年21世紀アート大賞立体の部入選、2001・2003年陶芸のまちづくり大賞グランプリを受賞。2003年に洋々窯を開く。2007年AMAKUSA陶芸展で日比野克彦賞受賞、2008年四日市陶磁器コンペ2008入選

 熊本市内から本渡市内に向かって走る国道266号線沿いに、ひときわ目を引く船のカタチをした建物が建つ。ここに隣接して工房兼店舗「洋々窯」を構えるのが、小さい頃から粘土遊びが大好きだったという小松野洋介さんだ。上天草市で陶芸家として活躍する義理の兄の勧めで、焼物の道へ。

「もともと作品に魅力を感じていた丸尾焼に紹介で入れてもらい、7年半修行しました。その後、陶芸の材料店で4年間、原料の知識などを身に付けました。」

 小松野さんの作品で最大の特徴は、緑化粧。酸化クロムなどを原料とする緑の粘土を水で溶かしたもので、器に化粧を施して生み出された深緑は、どこか和の趣を感じさせる。

「以前は多くのお客様に好まれる白い器を中心に作っていましたが、最近は緑の器が中心ですね。洋々窯としての焼き方を少しずつ確立している途中です。」

そして、もう一つの特徴といえるのがコロンと丸みのあるフォルム。すり鉢にマグカップ、スープカップや植木鉢など、体を丸めた猫のようにどこか愛嬌がある。好きな形を作っているうち、自然に今の作風へとたどり着いたのだという。

「確かに丸い形は女性に人気ですが、シックなトーンにまとめているので、意外と男性ウケも良いんですよ」と小松野さん。緑化粧以外にも、黄化粧や黒化粧などマットな質感に馴染む色の組み合わせは、料理のジャンルを問わず幅広く活躍してくれそうだ。
 
 成型から焼成までの工程を一人で行う。粘土は、信楽の白土や赤土を作品ごとにブレンド。割れやヒビを防ぐため、じっくりと時間をかけて乾燥させてからガス窯を使って焼いていく。最初に800℃で素焼きをした後、白マットまたは透明の釉薬をかけて1250℃で約15時間。自然素材が相手だけにイメージ通りに完成しないところが難しいが、半面、おもしろさでもあると語る。作品は日常使いの食器や花器が中心で、料理の本を参考にしながら使いやすい器のアイデアを考える日々。

「少しずつ新しい作品も増やしていきたいですね。」

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カンナでしのぎを削り、紋様を入れる

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焼物を始めた当時から使い続けているロクロと削り用カンナ

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信楽の白土は、ロクロを引く際、手に付いた粘土を固めて再利用

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かわいらしいフォルムを緑化粧が引き締めるカレー&パスタ皿と一輪挿し