main_2839.JPG【陶磁器】
一道窯
髙田 一道-上益城郡-

1956年熊本県上益城郡御船町生まれ。
1983~1988年にかけて陶芸家小川哲男氏に師事。
1990年に生家を改造して窯を開く

 黒土の上に白い化粧土がアクセントになった柔らかな質感の焼物たち。一道窯の主、髙田一道さんが生み出す焼物は、白と黒が織りなすコントラストが魅力だが、技法や土色、生地の使い分けによって、それぞれ違った表情を見せる。

 主体となる技法は3つあり、黒土の器に白い化粧土を施して透明の釉薬をかける粉引(こひき)、ハケで白土を勢いよく塗ってハケ目を残す刷毛目(はけめ)、模様を彫った印花で素地の表面に凹凸を付け、異なる色の土を埋め込む三島手(みしまで)など。

 ベースの粘土は、天草や松橋方面まで出向いて情報収集し、粘土層から掘り起こしたものを精製して使っている。釉薬のもととなる樫の木灰やワラ灰もすべて手作り。
「ロクロを挽くのは、全工程の一部に過ぎません。」

 窯は、重油と薪を併用して使っている。

「本当はすべて薪を使いたいのですが、両側から蒔を焚くには一人だと難しくて。炊飯器と同じで、窯も電気を使えば簡単だけど火を使ったような味が出ない。薪のように手間がかかる燃料ほど熱が不安定で扱いが難しいぶん、おもしろい仕上がりになるんです。そこで、私の場合は精製されていない重油を使って、薪に近い仕上がりにしています。」

 今まで同様、白と黒の土を基調としつつ、新たなデザインも創作していきたいと語る髙田さん。

「焼物は焼上がりまでに1割近くも縮みます。たまたま何かにぶつかって変形したり、焼き方の加減で想像と違うものが出来てくることも。故意にやろうとしても不自然になって思うようには出来ません。そこがおもしろさでもあります。」

 最近は、素地と象嵌の土色を逆転させた新しい三島手(象嵌)にも取り組んでいる。「変形させる場合でも、基礎ができている人が崩すのとそうでない人とは、やはり出来が違います。私も基礎を固めながら、違った表現方法を開拓していきたいですね。」

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▼道具

手作りの道具の一部。素地の表面に象嵌を施すための印花、器の口の高さをキレイに整える弓、側面に模様を入れたりカタチを整えるときに使うカンナなど

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▼手元

河原で拾ってきた石を型がわりにして粘土を押し当てると、丸みを帯びた皿の完成

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▼作品

奥から粉引花入れ、刷毛目小皿、三島小鉢。黒と白の配色でこれだけ違ったものに見える
【※作家さん所有の作品です】