DSC04170.JPG【玩具】
肥後てまり同好会
鶴田 美知子-熊本市-
1977年から肥後てまり同好会(1968年設立)を立ち上げた後藤照氏に師事し、肥後てまりの技術を習得。現在肥後てまり同好会代表。

肥後てまり同好会の鶴田美知子さん、自宅へ伺うと優しく迎え入れてくれた。
自宅の一部が工房がわり。ここで肥後てまりづくりをみなさんに教えている。

部屋の中には、トレイにきれいに収納された刺繍糸の数々、ロフトには、肥後てまりの材料がいっぱい納められている。

肥後てまりは、芯にへちまを使い、脱脂綿でへちまを包み、木綿糸で土台の球を作っていく。

これを均等にぐるぐると巻きつけるのが至難の業。鶴田さんは、一見いとも簡単に、手触りひとつで糸の巻き具合を調整されていた。
出来上がった真っ白な土台に、次は刺繍の目印になる基礎線を入れて、肥後てまりの特徴でもある、カラフルな光沢のあるフランス糸でかがる。

肥後六花や麻の葉模様などの伝統的な図柄から、鶴田さんがオリジナルであみだした素敵な模様の肥後てまりまで、糸の配色によって同じ柄でもまったく違った印象に見えてくる。この配色を決めるのも、長年の経験とセンスが光る部分。一つ一つ針を通していく作業は気が遠くなるよう。

「長時間座っての作業は、とても時間がかかる上、結構大変な作業なんですよ。」と鶴田さんは笑顔で話してくれた。

てまりの発祥の由来は各説があり定かではないが、皇極天皇(即位643-645)の頃に中国から伝わったとされています。平安時代には貴族文化として蹴鞠として遊び道具や神事・祭具利用されました。鎌倉時代には、蹴鞠に変わり上に放り投げて遊ぶ宮内の遊び道具として用いられ、江戸時代には武家のお女中たちによって華やかな柄が作られるようになります。江戸時代後期、まりつきが登場し広く一般に伝わりました。

「この肥後てまりは繊細な糸と柄で作られているので、蹴鞠のようには遊べません。女の子同士がおひな祭りなどで各家に持ち寄り、お互いのまりを見せ合い自慢しあったりして遊んでいたようですよ。女の子たちの健やかな成長を願い、一針、一針想いを込めて作られたのでしょうね。」

戸棚の奥から鶴田さんがとっておきの手まりを取り出して見せてくれた。古いものや、オリジナルのデザインの文様。最近ではクリスマス用にサンタクロースや雪の結晶が施されたものなど。伝統の技の中にも遊び心あふれるデザインで、いつまでも魅力ある作品作りに取り組まれている。


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刺繍糸は色別にケースに分けてきれいに収納

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芯にへちまを使い、てまりの土台を作っていく

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作業の様子

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色の配色と刺す柄で無限に広がる紋様。
【※作家さん所有の作品です】