shatyo_3531.JPG【木工】
森商事
森 信行-天草市-
1962年熊本県天草市生まれ、1992年に森商事入社。先代の後を継ぎ、社長就任後の1999年から木製家具作りをスタート。2004年幼児用机イス開発、2006年宮崎支店オープン。木製品の製造・販売やオーダー家具を製造するほか手作り体験プログラム「森のたからもの」などを開催

 大きな歓声をあげながら手動の回転イスにつかまる幼児、満面の笑みで木製滑り台の順番を競い合う子供たち。木の温もりが伝わるこれらの家具は、いずれも森商事のチャレンジショップ「Forest Market(フォレストマーケット)」での一場面だ。催事場などに開設される特設フロアは、積み木など自然素材の木製玩具を使って、自由に遊べるようになっている。

「実際に玩具や家具に触れて、気に入って購入してもらえたら嬉しいです」

と代表の森信行さん。“木と子供が共鳴して喜ぶ”。まさにその表現がピッタリの光景だ。

 先代までは住宅用木材の製造販売を行っていた。

「30年前と比べて、建築木材の価格は4分の1程度になっています。住宅に使われる木材は壁や床下に隠れてしまうため、木と直接触れてもらうことでお客様にその良さを直接伝えたかった。」

そこで、最初に作ったのが高さを調整出来るある学校の学童机。すると、ほかの学校でも採用してもらえることに。

「欲しいというニーズはあるのに、それに応えるモノがなかったことを知りました。」

日本で最もたくさん生育している杉材を使い、作品はすべてオーダーメイド。しかも“安くするためのオーダーメイド”だという。

「作り手が高い予算をかければ、いくらでも良いモノは作れますよ。ただ、最終的に選ぶのはお客様ですから。まずは予算をうかがい、木材やデザインのカタチを相談しながら決めています。」

スタッフは、森さんを含めて7人。作り手自身が楽しみながら作ることを心がけている。

「木でモノを作ることは、温もりを伝えること。そんな思いで作った木工品を喜んで使ってもらえたら、それがやりがいとして私たちに戻ってきます。そんな生き方ができれば良いですね。」

 “木育活動”の一環として、“森のたからもの作り“という手作り体験プログラムも主催している。

「10分ほど木の勉強会をした後、荒仕上げの木材をサンドペーパーで磨いてもらうのですが、参加してくれた小学生の女の子が、自分で磨いた木製スプーンを毎朝触ってから登校し、習い事の発表会ではお守り代わりに携えてくれたという話を聞いたんです。木に触れて自分の好きなカタチになれば、愛着がわいて一生ものとして大切に使ってくれるでしょう。」

幼稚園や小学生の子供たちと親に呼びかけ、すでに1500人以上(H23.12現在)が参加している。

「地球の環境を守ってくれている木がなくなってしまったら、どうなってしまうか。木のファンを少しでも増やしていきたいですね。」

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木材を空気圧で吸着させて機械に固定し、ダボ用の穴あけや溝彫りを行っていく

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おもに地元・熊本県産の杉を使用

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木材の反りを防ぐため、木材を一定の幅にカットして接着させて一枚の板にする

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杉の優しいぬくもりが伝わる木製滑り台【※作家さん所有の作品です】