main_4082.JPG【木工】
ウッドクラフトリズム
森永 博文-熊本市-
1963年生まれ。熊本工業大学付属高等学校(現文徳高校)卒業後、約3年のサラリーマン生活で貯めた資金で21歳からバイクで世界一周の旅へ。41カ国10万キロを走り、2年半後に帰国。その後、ログハウスの仕事に携わったことをきっかけに、熊本県立職業訓練校木材工芸科を卒業。30歳で独立する。創作活動の傍ら、職業訓練校で講師を務める。



 熊本市中島町で手作りの木工家具を作る森永博文さんは、20代前半の頃に2年半をかけてバイクで世界一周したという経歴をもつ。その後、28歳の頃にログハウス作りの会社へ就職。手加工で木とふれ合う楽しさと出合い、熊本県立職業訓練校木材工芸科で木工技術の基礎を学んだ。その後、手作り家具工房で大小さまざまな木工製品に携わり、独立。工房名の”ウッドクラフト リズム”には、世界一周や木とふれ合って気づいた、ある思いが込められている。

「宇宙のサイクルや人間自然…。家具に使う木も含めて、すべての生き物は共通のリズムで繋がっている。だから、それを大事にした製品づくりをしていきたいと思って」。

次の世代へ受け継がれるような家具作りを目指している。

 使う木材はナラ、タモ、ウォールナット、杉、ヒノキなど用途に応じて選んで、人に害の少ないものをと、塗料などにも可能な限り気を使っている。

「自然塗料の場合、使っていくうちに色あせしてくるため、買ったあとでもふき直しなどのメンテナンスを要します。要望によっては機能面を優先した塗料を使うこともありますが、そんなときは木が呼吸するために空気の通り道となる導管の穴をつぶさないような塗装を選んでいます。」

 オーダー家具からティッシュケースまで幅広く手がけるが、最近展開しているのが、桐の集成材を使った『おままごとキッチン』。持ち運び、移動が楽で未就学児程度までの子供が遊べる大きさだ。しかも、ままごと遊びをしなくなったら不要なパーツを外して、幼児期用の机や収納家具としても使用できるという優れもの。

「一人で製造から販売まで行っていますから、楽しくもあり大変でもあります。しかし、ようやく完成したときには悦に入りますよ(笑)」

 100年かけて育った木を、100年先まで使える丈夫で飽きのこない家具に。その間に次の資源が育てば、貴重な木々はずっと先まで枯渇しない。そんな気持ちで家具を作っているという。木は、太古からあって再生可能な資源。ムダなく大事に使っていきたいという作り手の思いが使い手へと伝われば、自然環境も明るい未来へと繋がっていくだろう。


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木工のカンナ、ノミ、金づちなど道具の一部。奥の定規は直角をはかるためのスコヤ、その手前は、平行線を引くためのケビキ

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図面をもとにパーツを作っていく

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角度にズレがないよう調整しながら組み立てる

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子供用キッチンは、成長したあとも棚や遊び用机として使えるためのアイデアが満載【※作家さん所有の作品です】