きじ馬・花手箱・羽子板
: 江戸以前
:桐、朴
きじ馬は、主に人吉地方で作られています。 キリ、ダラ、フジ、カシワなどを材料に、形に応じて胴体をこしらえ、色は黄、緑、赤の顔料を使っています。
花手箱は、モミ、ヒノキ、スギなどの板で作った箱で、白で地塗りしたあと、赤と緑で椿の花をあしらっています。
羽子板は、山キリの板片に、山椿をあざやかに手描きされています。
800年以上前、平家の落人が球磨地方に逃れ、人吉の奥地へ住みつき、都の暮らしを懐かしんで作りはじめたと伝えられ、人吉のえびす市で売られていました。華麗な色彩と素朴な形は、都人の香りと、豊かな土俗の匂いを漂わせています。
【玩具】
[きじ馬・花手箱]宮原 健男
[きじ馬・花手箱・羽子板]住岡 忠嘉