工芸家プロフィール
山鹿灯籠は、和紙と糊だけで作られる立体的な構造の工芸品です。その始まりは、第12代景行天皇の筑紫路巡幸の際、霧で進路を阻まれた一行を山鹿の里人が松明を掲げて迎えたという故事にまつわるもので、約600年前の室町時代には、金灯籠を模した紙細工を大宮神社に奉納するようになったといわれています。
中島清氏は、祖父の代から続く3代目の灯籠師です。一旦は、家業の時計・眼鏡店に従事するも、僅少となっていた山鹿灯籠師の技術を残したいと父、二人(つぎと)氏に師事し、専業としての山鹿灯籠作りを確立するとともに、多くの後進を育てました。和紙からパーツを切り出し、正確に組み立てる超人的な集中力と技で、これまでに数々の大作を生み出しています。
インタビュー記事(2010年頃)
昔ながらの情緒ある木造の建物が立ち並ぶ、かつて参勤交代でお殿様が通られた豊前街道。そこを少し歩いたところに、山鹿市で唯一の灯籠専門店・
山鹿灯籠は、約600年前の室町時代に金灯籠を模した紙細工を奉納するようになったのが始まりといわれています。金灯籠の他、有名な建物や神殿を模した作品も作られており、縮尺は20分の1か30分の1の大きさで作られます。一般的に、建物や神殿を模した作品は低めに置いて見ます。実在感を出すために、中島さんは縦を2割から3割大きめに作るという独自のスケールで制作しています。。近年では和紙を使ったランプシェードなど新しい作品も手掛けつつ、灯籠師の技術継承のため後継者の育成にも力を入れています。。今は息子の