熊本県伝統工芸館収蔵品展 熊本の金工展 肥後象がんと手打ち刃物(2020.12/15-2021.2/14)
開催趣旨
熊本県を代表する金工には、江戸時代、鉄砲鍛冶が鉄砲の銃身や刀剣の鐔(つば)に装飾として象がんを施したのが始まりといわれる「肥後象がん」、室町時代に薩摩の波平行安(なみのひらゆきやす)の流れをくむ刀鍛冶が始めたとされる包丁で有名な「川尻刃物」、山林業が盛んな人吉市や球磨郡(多良木町・湯前町・あさぎり町)で鎌倉時代から製作され続けているといわれている山林用刃物・農作業用刃物を主要生産品とする「人吉球磨刃物」などがあります。
今回の企画展では、熊本県伝統工芸館の収蔵品の中から肥後象がん、手打ち刃物を中心に熊本県の金工品をご紹介いたします。
アクセサリーや包丁といった身近なものに加え、肥後象がんの技法で装飾された刀の鐔(つば)、斜面の草や小枝を刈る造林鎌や樹木の枝打ちなどに使われる鉈・斧などの山林用刃物、鍬や鎌などの農作業用刃物、アサリ貝などを採る時に使うジョレンやヨイショなどの漁具を展示いたします。
この機会に現代まで受け継がれてきた熊本の金工の数々をお楽しみください。