熊本県伝統工芸館 収蔵品展 木の工芸展
開催趣旨
熊本県伝統工芸館では1982(昭和57)年の開館以来、くらしの工芸館として生活に根差した工芸品の収集・保存を行ってきました。今回は館の所蔵品の中から「木の工芸品」をテーマに展覧会を開催いたします。
木は山で育ち、作り手の手で道具に生み出され、使い手の手でまた育てられます。素材の特性を生かし様々な工夫をされた道具は、使われてゆくごとに艶や輝きを増し、くらしに彩をもたらします。熊本県では豊かな森林資源をもとに、人吉球磨地方の家具や挽物・指物、川尻の桶などが作られ、くらしに深く関わってきました。多様な木の特性を見抜き、加工することによって先人たちは多くの道具を生み出し、それは職人の技とともに現代に受け継がれています。本展ではくらしの中に息づいてきた木の工芸品をその制作過程とともに展示いたします。