木葉猿 Konoha Zaru
723年(養老7年)の元旦。「虎の歯(このは)」の里に住んでいた都の落人が、夢枕に立った老翁のお告げによって奈良の春日大明神を祀り、神社に奉納する祭器を木葉山の赤土を用いて作りました。残った土を捨てたところ、それが猿に化けたという伝説から生まれたものといわれています。
この木葉猿は、型を使わず指先だけで粘土を捻って作り、素焼きした素朴な玩具です。元は無彩でしたが、現在は彩色したものもあります。悪病・災難除け・子孫繁栄などのお守りとしても用いられています。
木葉の里は、薩摩藩の参勤交代の道中でもあったので、土産品としても江戸時代から国内各地で広く愛されています。