ジャンル
紙工品
工芸品名
たみうちわ

ライン

会社名・地域
くりかわしょうてん
(山鹿市)
氏名
くりかわりょういち

ライン

noimage

工芸家プロフィール

1960年
熊本県山鹿市に生誕。
大学を卒業後、4代目として後を継ぐため栗川商店に入社。
プラスチック製うちわが主力になりつつあった流れを方向転換。
渋うちわの伝統を守りつつ、丈夫で長持ちすることから贈答品や記念品向けの縁起物として提案。
国内外のメディアで多数掲載。

くりかわしょうてんについて

1889年
創業。

工芸家紹介TOP県指定 第12次指定一覧HOME

映像でみる来民うちわの製作工程
栗川亮一 氏 アーカイブ映像

来民うちわの製作工程

1.骨割 ▼
1-1.荒竹とり
真竹をうちわの寸法に合わせて切ります。

荒竹とり

1-2.節落とし、中割り
竹の不要な部分を取り除きます。

.節落とし、中割り

1-3.小割り
専用の道具を使い、切れ込みを入れて扇面を形成します。

小割り

2.編み込み ▼
2.編み込み
1本1本糸で骨組を編み込み、骨をピンっと張ります。
しっかり張ることで、和紙の密着度が増し、破れにくくなります。

編み込み

3.貼り ▼
3.貼り
でんぷん糊を使って和紙を両面貼りします。
空気をしっかりと抜き密着させます。

貼り

4.形切り(なりきり) ▼
形切り
それぞれうちわの形にあった包丁を使い、形に合わせて叩いて切ります。

粘土

5.縁とり(へりとり) ▼
縁とり
「縁とり」とは破れやすい箇所の補強作業のこと。
5mm幅の細い和紙をうちわの縁など補強を行います。

縁とり

6.柿渋 ▼
.柿渋づくり
6-1.柿渋づくり(1)
7月末〜8月頭にかけて豆柿を採取にいきます。

1

6-2.柿渋づくり(2)
柿をつぶして、2〜3日間水に浸して柿渋を抽出します。

2

6-3.柿渋づくり(3)
濾して甕の中へ入れて、5年間熟成発酵させます。

3

.柿渋引き
最後の仕上げに柿渋を塗ってコーティングを行います。
柿渋を塗ると防腐、防虫、防菌効果により丈夫で長持ちするうちわとなります。
また、柿渋の酸化反応により、年々、色合いが濃くなり経年変化を楽しめます。

粘土

工芸家紹介TOP県指定 第12次指定一覧HOME

インタビュー記事(2010年頃)

県北の山鹿市東部・鹿本町たみで作られてきた来民渋うちわ。来民は、京都や四国丸亀と共にうちわの三大産地といわれていました。慶長5年(1600年)、四国丸亀の旅僧が一宿の謝礼としてうちわの製法を伝授したのが来民渋うちわの始まりといわれています。
山鹿地域は山鹿灯籠を制作するための堅牢な和紙の産地であることに加えて、竹林が豊かな土地柄。当時の藩主細川公が渋うちわの製造を奨励し、この地の主要産業となっていきました。最盛期には16軒の店で年間500万本も生産されていたといわれますが、現在来民うちわを製造しているのは栗川商店だけとなりました。

表面を柿渋で塗った来民渋うちわは、純粋に柿渋だけを引いた薄茶色で「白渋」と表現されます。和紙の張り方は、骨全体に和紙を張って骨を隠した「元張り」。
原料は、阿蘇外輪山の山林に繁茂する7寸以上の真竹、手漉きの和紙に生麩糊、仕上げは柿渋・ワニス・漆・染料と、いずれも昔ながらのものです。工程は、竹を細かく割いて扇状に開き、柄を塗ったり染めたりした後、割いた竹を糸で編み付けて固定。これに和紙を張って干し、うちわの形にカットして柿渋で仕上げます。渋うちわは柿渋を塗ることで和紙をコーティングし、柿渋に含まれるタンニンが防虫効果を発揮し、100年でも使える丈夫なうちわになります。年月を重ねることによって、渋うちわの色合いは風格を帯びていきます。

工芸家紹介TOP県指定 第12次指定一覧HOME