インタビュー記事(2010年頃)
キジやヤマドリ、メジロなど多くの野鳥が生息し、自然の空気いっぱいの「くまもと野鳥の森」の近くに工房「ソガフォルム」を構える曽我知史さん。
曽我さんの代名詞である「om-011ダイニングチェア」。極限まで磨き上げた滑らかな木肌が美しく、座るとスッと自然に骨盤が立ち、いい姿勢を保てるよう設計されています。このイスで、2017年、熊本日日新聞社と熊本県伝統工芸館が主催する全国公募展「第35回くらしの工芸展2017」において、グランプリ賞と審査員奨励賞のダブル受賞というまれに見る快挙を成し遂げました。
現在のようなものづくりをするようになったのは、妻でインテリアプランナーの
実は当時、家具デザインの根拠をどこに置くか悩んでいました。自信を持てないまま「どこにでもあるような作品」を作り続けていたといいます。イスひとつにしても「健康な人とそうでない人では感じ方が違うことに気づき・・・」
由生子さんのディレクションを加え、以来徹底的に生活者の視点と家具が置かれる空間全体のバランスをデザインに反映するようになります。その後、テーブルや照明などを次々と自社ブランド化。
思いやりのあるデザインで暮らしに穏やかな変化を生み出すきっかけになるものを作り続けたいですね」。