熊本県伝統工芸館の歴史/History of Kumamoto Prefectural Traditional Crafts Center
熊本県伝統工芸館ができるまで
工芸館開館当時、熊本県には国の指定する伝統工芸品ははなく、県が独自に「熊本県伝統的工芸品」の指定制度を設け、県内の伝統工芸の需要開拓や振興に取り組むことになりました。
伝統工芸館はその中心的な役割を担い、「手で観る工芸館」「誂えがきく工芸館」「市の立つ工芸館」の3つを基本コンセプトとし、地域の魅力と特性を生かしながら工芸品の魅力を提唱していくことを目的として1982年(昭和57)8月に開館いたしました。
1974年5月
伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)制定。
1977年
5月、熊本県伝統工芸振興デザイン会議設置。
以後、伝統工芸振興のための知事の諮問機関として伝統工芸館設置についても用地選定等を協議。
1978年5月
用地取得交渉開始。
1979年
3月、熊本県伝統的工芸品指定(第1次/113名)。
7月、熊本県伝統工芸館建設委員会の設置(以後、6回にわたって伝統工芸館の基本計画について協議)。
8月、熊本県伝統工芸協会設立。
1980年
1月、熊本県伝統工芸館建設委員会から熊本県伝統工芸館建設に関する意見書提出。
2月、熊本県伝統工芸館建設基本構想策定完了。
5月、設計委託(菊竹清訓建築設計事務所)。
12月、設計完了
1981年
3月、建設工事契約。展示装飾設計委託。
4月、起工式。
熊本県伝統工芸館開館 1980年代
伝統工芸館はその中心的な役割を担い、「手で観る工芸館」「誂えがきく工芸館」「市の立つ工芸館」の3つを基本コンセプトとし、地域の魅力と特性を生かしながら工芸品の魅力を提唱していくことを目的として1982年(昭和57)8月に開館いたしました。
1982年
3月、本体工事完了。
1982年8月10日 熊本県伝統工芸館オープン
秋岡芳夫・菊竹清訓による記念講演会を開催。
「北と南のクラフト展」(8/10〜8/22)
「工芸品のあるよい暮し」をテーマとした実演
(8/10〜8/22)
1983年
8月、開館1周年記念事業「ちょっと楽しい暮らしの提案展」(8/10〜8/21)
9月、第1回くらしの工芸展開催。(熊本日日新聞社との共催による工芸作品公募展)
1984年
4月、「世界のコーヒーカップ展と熊本のコーヒーカップ祭り」。
1985年
5月、昭和天皇行幸(第36回全国植樹祭)。
10月、三笠宮殿下、妃殿下お成り。
1986年
4月、「ふるさと陶器まつり」始まる。(熊本日日新聞社・熊本県伝統工芸協会との共催)。
8月、礼宮殿下お成り。
9月、皇太子(明仁)殿下、妃殿下行啓(第4回全国都市緑化フェア)。
1988年
5月常陸宮殿下、妃殿下お成り(第42回愛鳥週間)。
1989年
3月、展示即売室(工芸ショップ)改装。
10月、熊本ファミリー銀行より寄附、伝統的工芸品産業振興基金の設置。県内工芸家の研修助成を行う。
1990年代
1990年
3月、2階常設展示室改装。
4月、NHK情報番組「テレメッセ熊本」で1年間熊本の工芸を紹介。
7月、皇太子(徳仁)殿下行啓(第26回献血運動推進全国大会)。
10月、熊本県伝統工芸館友の会設立。
1992年
4月、熊本城周遊バスの運行開始。
8月、開館10周年記念「日本工芸展」(熊本日日新聞社・鶴屋百貨店との合同記念事業)
11月、高円宮妃殿下お成り(九州八県支部連合赤十字大会)。
1995年
9月、熊本県伝統的工芸品新商品開発支援事業展示会開催。
1997年
熊本県の「やさしい街づくり事業」で地階にエレベータ新設。中庭・地下テラスのタイル貼り替え。
1999年
4月19日、「鍋島と人間国宝 代今泉今右衛門展」開催。
10月、「くまもとの工芸400年祭源流と未来%W」開催。特別催しとして「世界の象がん展」「象がんサミット」開催。桂宮殿下お成り。
2000年代
2000年
4月、伝統工芸技術者養成講座「肥後象がん」の開設。(平成25年から自主講座に変更)
4月、「天草陶磁器フェスタ2000」開催。
5月、「宇土大太鼓と工芸展」(宇土の工芸展)開催。
7月、「熊本県の工芸まつり」開催。
8月、「くまもとガラス工房7人展」開催。
9月、「人吉・球磨工芸会展」開催。
10月、「くまもと木工房展」開催。
2001年
2月、「阿蘇の木工房展」開催。
2月、「天草陶磁器フェスタ2000」開催。
3月、「荒尾・玉名地域窯元展」開催。
4月、「天草陶磁器フェスタ2001」開催。
5月、「宇土半島の工芸展」開催。
8月、「阿蘇の木工房展」、「くまもとガラス工房 人展」開催。
「江田船山国宝展」記念シンポジウム開催
9月、「江田船山国宝展」実行委員会メンバーとして開催に尽力。(会場:県立美術館)
「くまもと木工房展」、「熊本の漆芸家9人展」開催。
「肥後の伝統漆芸展」開催。(2階企画・常設展示室)
10月、開館20周年記念「世界にはばたく有田・古伊万里の世界展」開催。
2003年3月
国の伝統的工芸品に肥後象がん・小代焼・天草陶磁器が指定される。
2004年
10月、「宝暦の改革と熊本の産業・工芸展」開催。
2004年
10月、「宝暦の改革と熊本の産業・工芸展」開催。
2005年
10月、「人間国宝と在熊工芸家展」開催。
11月、伝統的工芸品月間国民会議全国大会開催に協力。(会場:グランメッセ熊本)
12月、「愛知県陶磁資料館コレクション展 日本の陶磁」開催。
2006年
4月、指定管理運営となる。
7月、「刀匠 盛高靖博の世界と肥後透鐔展」開催。
「ハンス・ウェグナーの椅子に見る デンマークデザイン展」開催。
10月、「冨重写真所の道具に見る 明治時代の肥後人と道具展」開催。
2007年
1月、「下川冨士子 刺し子の世界展」開催。
4月、「溝口あけみ 染色展-着物を彩る型絵染-」開催。
5月、「くらしの中の来民渋うちわ 今と昔展」開催。
7月、「地鉄の美学ー肥後象がんの歴史と今 展」開催。
「秋岡流、暮しのためのデザイン展」開催。
2008年
2月、「小代焼 井上泰秋 土と炎の作陶五十周年記念展」開催。
10月、「韓国の工芸 匠の技展」開催。
11月、「小代焼 山口耕三・現代木工 上妻利弘 展」開催。
2009年
5月、「熊本の工芸に親しむ〜城下町に花を添えて」開催。(9月にも開催。)
「来民文庫コレクション展」開催。
10月、「陶芸家 小川哲男 やきもの美学展」開催。
12月、「九州杉デザイン展」開催。
2010年代
2010年
2月、「第2回県美工芸部門会員展 くまもと美術工芸の今・未来」開催。
「使ってみたい日本の伝統とデザイン展」開催。
10月、「日本の美を染める 染色家 高津明美の世界展」開催。
2011年
1月、「日本とアジアの手技のかご展」開催。
3月、「熊本の工芸美の回廊展」開催。
2012年
4月、開館30周年記念「大韓民国 忠清南道 陶芸の美 展」開催。
8月、開館30周年記念「人間国宝 九州・沖縄の伝統工芸展」開催。
館耐震改修工事(2012年10月〜2013年3月)。
2013年
12月、国の伝統的工芸品に山鹿灯籠が指定される。
2014年
11月、東北工業大学との連携・協力協定締結。
2016年
4月、熊本地震。館建物も被害を受け、屋外テラス等補修工事を行う。
東京、仙台をはじめ各地で熊本復興支援展を開催。
2018年
5月、「熊本県華道協会 周年記念 Let,sいけばな」展開催。(主催:熊本県華道協会)
2020年代
2020年
6月、「熊本県伝統工芸協会会員作品展 過去 現在 そして未来へ」開催。
7月、熊本7月豪雨災害。「工芸ショップ匠」にて被災地域工芸家支援コーナー設置。
2021年
4月、「宮城・熊本の被災地からの恩返し 展」開催。
2022年
5月、開館40周年記念「城下町を彩る いけばな展」開催。
6月、開館40周年記念「伝統工芸 日本金工展in熊本 展」開催。
8月、開館40周年記念事業「消費者をやめて愛用者になろう!」をテーマに全館で企画展示会やワークショップなどを開催。
2024年9月2日から
熊本県伝統工芸館の大規模改修工事のため休館