インタビュー記事(2010年頃)
天草の海や田園風景が広がる小高い丘の上に、陶丘工房はあります。海からの心地よい風が風鈴の音を奏で、木漏れ日が降り注ぐテラスでは愛猫が居眠りをしている…。ゆっくりと時を刻むこの場所で育まれた作品は、土味を生かしたシンプルな日用雑器たち。洗練されているのに温かみがあり、カップ1つとっても深さや口の広さ、持ち手の大きさのバランスがよく計算されています。焼き物と向き合う末石昌士さんもまた、作風と同様におおらかな人です。18歳から天草の窯元で18年間働きながら、窯を開く場所を探しました。そして、理想の場所で開窯の夢を果たします。