ジャンル
けんないとう

ライン

工房名・地域
いけやき
(玉名郡南関町
氏名
なかむらひであき

 

中村秀昭

工芸家プロフィール
1957年
福岡県大牟田市に生誕。
1975年
先代である父が「三池焼」を大牟田市で開窯。
現在の玉名郡南関町へ移転したのち、1982年から作陶の道へ。
以来、辰砂を中心とした日常の器を作り続けている。

 

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熊本県内の陶磁器について
熊本県内には、小代焼や天草陶磁器、高田焼以外にも数多くの陶磁器が製作されており、窯元ごとに様々な技法や表現で作られた陶磁器は多くの人々に楽しまれています。

工芸品紹介ページ:けんないとう

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インタビュー(2010年頃) ▼

ザクロの果実のように深紅の光を放つ、しんしゃ
もともとは中国の宮殿の柱などの塗装に用いられていた赤い鉱物です。銅を着色剤として含ませた赤い釉薬を用いた焼き物の色が似ていることから、こう呼ばれるようになりました。しんしゃに魅せられ、親子2代にわたって究極の焼き色を追究してきた「三池焼」。2代目の中村秀昭さんは25歳を迎えるころ、本格的な作陶の道を歩み始めました。
「後を継ごうなんて考えていませんでした。最初は“なんとなく”始めたのが、正直なところ」しかし、数年後には父が自由な創作を任せてくれたこともあり、新たな土や釉薬づくりに没頭。しんしゃを軸としつつ、今ある作品のいくつかは秀昭さんが新たに生み出したものです。
しんしゃは縁の部分が白くなるのが特徴で、他の釉薬で出す赤色と見分けるポイントになります。縁の白と本体にかかる赤のバランスも、しんしゃを楽しむ一つの要素です。しかし発色が鮮烈なだけに、焼成が上手くいかないと色が剥がれ落ちたように見えて魅力が失われてしまいます。ちなみに銅を含んだ釉薬は、酸素が十分に行き渡る酸化炎焼成だと緑色に、逆に不完全燃焼で器を酸欠状態にする還元炎焼成だと赤く発色する性質をもちます。辰砂はこの還元作用を利用して美しい赤を引き出します。釉薬の調合、厚さ、素地土、焼き方という4つの条件がうまく揃って初めて良い色が出せるのです。
「大変発色が難しいため、陶工が探り合いながら発展してきた焼物です。色の出し方は、どこに行っても秘密でしょう」世の中のニーズにあわせて、床の間に飾る大皿などから日常食器が主流となった。
「人間の継続の在り方が変わってきたように思います。以前は先祖代々受け継いできたものも、今は自分の代だけで完結してしまう世の中。ですから、昔は歴史を重ねて骨董となっていく価値ある大作も邪魔者扱いされるのが現状です。焼き物を生業とする以上、売れる商品づくりを意識しないといけませんしね」店の奥には、2010年に亡くなった先代の大皿が鎮座しています。ただでさえ目を引く辰砂ですが、大作になるとその存在感は圧倒的です。還暦祝いの贈り物として、赤いちゃんちゃんこ代わりにしんしゃを選んでみるのも粋ではないでしょうか。

 

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