工芸家プロフィール
インタビュー記事(2010年頃)
肥後象がん師が口をそろえて「もっとも技量が試される工程」と語る布目切りも、東さんの手にかかれば寸分の狂いなく精密に刻まれていきます。鉄生地にタガネを細かく打ち込んで表面をヤスリ状にして、金銀の細工を打ち込むのが肥後象がんの大きな特徴です。「布目がキレイに入っていないと金銀をうまく打ち込むことができず、剥がれてしまいます。目が細かいほど繊細な文様が入ってすっきりと美しく見えます。」細工をしたあと、まわりの布目を棒でキレイにつぶすと細工が一層引き立ちますが、こちらも腕の良し悪しが出るので気の抜けない作業。19歳から肥後象がん一筋で技を究めてきた東さん。兄の友人である肥後象がん師
東さんは鉄の板や塊から切り出したり曲げたりと、土台となる鉄生地の成型から自ら手がけます。完成したものは渋い