インタビュー記事(2010年頃)
江戸時代から鍛冶屋として熊本城に刀鐔を納めてきた大住家。廃刀令以降の1874年「肥後象嵌
「作家肌と職人肌に分かれると思うのですが、大住家の場合は、一般の方に使って喜んでいただけるための商品づくりを目指す職人肌の家系ですね」。大学を出た後、東京で会社員をしていた大住さんですが、スキー中に大ケガをして長期休養することに。「会社を辞めて、熊本で治療することになったんです。あの事故がなかったら会社員を続けていたかもしれません」。山形県の大学教授と共に漆の技術を共同開発したり、ステンレスやチタンなど新しい素材と組み合わせた新商品開発のため、遠方にまで足を運んでいます。「新商品の開発すべてを私が行っています。今はまだ不景気だから、他の業界の皆さんも何かを探している。逆に言えば不景気のときこそ新しいアイデアや商品を生み出すチャンスなんですよ。時代のニーズに合わせながら伝統を守り続けていきたいです」。