インタビュー(2011年11月) ▼
ライバルはペルシャ絨毯…。イ草の編み師として、独自に開発した縄練り機でイ草縄製品を次々に開発しているイ草縄工房 井上産業の2代目・井上昭光さん。現在は母・百合子さん、息子謙次郎さんとともにイ草を編み、縄を
主な作品は、
もともとは両親が農業の傍ら、竹細工や縄を作っていたことから、生産高で日本一を誇る八代産イ草を使った縄を作ることに。
「最初はワラで作っていましたが、イ草のほうが細い縄を作れます。最初は門松作りの職人や造園業が取引先でしたが、一般家庭で使ってもらえる物を作るようになりました」
ときっかけを語る。
地元八代産のイ草の中でも、良質なイ草を作ると評判の農家から納得したものを使用。バスマットなど、ちょっとした“あたり”が欲しいときは通常の畳に用いられる泥染(どろぞめ)のイ草を、肌あたりを柔らかくしたいときは
「のれんにも
井上さんは全国のデパートで開かれる物産展に積極的に出展しては、消費者の声を直接聞いて来た。
「お客様の“こんな物が欲しい”というご要望が、新商品づくりのヒントになります。だいたい、年に1つのペースで新作が生まれていますね」
独自開発した縄練り機を操作するのは、85歳を超えて今なお現役の母・百合子さんと息子・謙次郎さん。昭光さんは営業担当として、全国の消費者から届いた声を商品にしていきたいと熱く語った。